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[開業20周年]
医局日誌
〜Doctor's column〜

Episode 31:夏休み

大学病院でも夏休みがあった。がしかし入院患者に休みもなにもないので、交代で休みをとっていた。特に病棟だとグループを組んでいるので勝手に休みを取れない。とはいってもそこは年功序列。オーベン(トップ)が最初。ばぁ~んとはじからはじまでの1週間(9日間。土日をはさむので)をとる。
次にネーベン(2nd)。まだ新人だったころ、休みの枠は同じ新人や、研修医と略奪戦をしながらとっていた。ルール。必ず新人一人がグループに残ること。一つ上の先生より多くとってはいけない。土日と連続してはいけない。グループに新しい入院患者が入って来る時は休みにしない(入院検査、問診等が大変なので)。

そんな都合のいい日ってあるのか?夏休み表を渡され、7月末から8月末までをにらむ。おお!と思える日に横棒(→)を引く。安心してはいけない。お昼から帰って確認すると、その→がなかったりする!オーベン「その日はオングオペの後だから人手がいるだろう。」・・。もっともな見解で。再度トライ。と翌日見ると→が短くなっている?!よく見ると同期が私と重なるように、いや重なっていたから、消して休みと取っている。にゃろ!消し返し→ひく。昼食時。「きよ、休み消しただろ?」「知らない。」「なんだよぉ、旅行いくんだからゆずれよ。」「あ~、ってことは私の消した?」「・・、知らない。」そんな時、まだ休みを取っていない先生がいた。私達がそんなせこい略奪戦をしているにもかかわらず、いっこうに休みをとらない。

9月に入り猛暑もすぎたある日。その先生がいない。よくよくみると、土日をひっかけずに、祝日をはさんで平日2日間の休みをとっていた!ということは5日間の連休!うまい。来年こそはその手を使おう!翌年。自分のグループは重症患者を多数かかえた。3人が時期をづらし他界していった。オーベンをはじめ、全てのドクターが休みは2日間のみだった。しかもほぼ毎週土日処置だった。病院に住んでるのかと思った。でも楽しかった。不思議。

-大学の皆でも旅行に行きました-

このコラムについて

※2006年に掲載したドクターズコラムを再編集したものです。
※当時の表現を使用しているため、読みづらい部分があるかと思います。

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