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[開業20周年]
医局日誌
〜Doctor's column〜

Episode 25:採血

大学病院には検査室が何個か併設されていて、採血したらすぐに検査室に持ち込める。ある日医局室で。
教授「誰か、私の採血してくれないか?検査の結果によって、今日どれだけ飲めるか決まるから。」そこには10名ちかくの医局員がいたが、誰もがいっせいにし~ん。無理もない。教授「あれ?だれもできんのか?」医局員A「いやぁ、私は採血からだいぶ離れていますから、そういうのは2、3年目のドクターが適役かと・・。」

医局員B「ぼ、僕は新人でして、そんな、やはり・・。」あ~、やばい。いわれる前に出頭するかぁ?私「自分で宜しければ、ぜひ!」教授「おお~、そうか喜代崎(旧姓)君、やってくれるかね?」私「もっもちろんです。」心臓出そう・・。締血帯をまく。アル綿(アルコール綿)で教授のうでを消毒。せーの!教授「喜代崎(旧姓)君、ここを刺したまえ!」へっ?そこ?私「・・・、はい。」教授「そこはいつも刺されていたいからさぁ。休めてあげなきゃ。」私「はぁ。」そ、そんな内側の細いとこに?え~~い、刺してしまえ!教授が皿のような目で見つめる中、刺入。吸引。頼む、15ml吸えてくれ!!

教授「うっ、ちょっと痛くなってきたかな。」知るか、そんなもん。そんな細い血管指定するから・・。私「もう少しです!」あ~足りないがぁ、よしとする!私「終わりました、ぬきます!」さっさとぬいて、くけつ帯を外しガーゼを・・、一斉に手が出る。先生方「どーぞ。」教授「じゃぁ、生化に持っていってくれるのは誰かな?」医局員C「僕持っていきます!!」教授「大至急結果をあげてと、丁寧に頼んでおいてくれ。」医局員C「はい!」あ~~、私も教授になりたい!絶対無理だけど。一日の疲れがどっとでた日だった。

-写真はイメージです-

このコラムについて

※2006年に掲載したドクターズコラムを再編集したものです。
※当時の表現を使用しているため、読みづらい部分があるかと思います。

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